CD収録曲順

01
フクロウ

夜がきて目が覚める
まるでおれはフクロウさ
おまえの眠る窓辺に行って
ほーほーと鳴いてやろ

夜の静寂に鳴り響く
ちょっと不気味なベルの音
浮気なおまえ出てごらん
おまえが捨てた男かも

夜が好きな おまえたち
踊り疲れた そのあとで
虚ろな目をして遠くを見てる
夜はまだまだ長いのに
夜はまだまだ長いのに
夜はまだまだ長いのに


02
二百年

確かなことは二百年後に
生きている同時代人は いない
それを思うと彼らに少しだけ
優しい気持ちに ならないか?

緑の草 地面を覆う果樹園に
屋根と壁が白い小屋が建っている
海の方角から落日の光が

確かなことは二百年前に
生きていた人たちがいた
それを思うと彼らに少しだけ
愛しい気持ちを抱かないかい?

木々の間に煌めいているのは
黄金 敷きつめた春の海
今日だけを生きれば二百年は一瞬だ

木々の間に煌めいているのは
黄金 敷きつめた春の海
今日だけを生きれば二百年は一瞬だ


03
まなざし

まなざしは心と直結している
きみは何を語りかけたいの?
そうか おれを見てなどいないのか
おれは ただの ただの風景で きみが

見つめているのは見つめているのは
かつて歩いた異国の町
光がふりそそぐ水路の ほとりに
水路のほとりに きみは 立ってる

きみの心に ふれたいのさ
それは おれの欲望と希望

この瞬間の世界で一番
世界で一番 美しい ものは
まっすぐ まっすぐな きみのまなざし
まっすぐ まっすぐな きみのまなざし

思い出すのは思い出すのは
出会った頃の きみの笑顔と
まっすぐ まっすぐな きみのまなざし
まっすぐ まっすぐな きみのまなざし

この瞬間の宇宙で一番
宇宙で一番たしかな ものは
まっすぐ まっすぐな きみのまなざし
まっすぐ まっすぐな きみのまなざし


04
薔薇

切り花はキライ
花束の代わりに
薔薇園がほしい
いろんなカラーが
咲き乱れているような
薔薇園がほしい

手入れはあなたが
わたしは回廊を
歩いて青空
バックに見惚れよう
赤い花と緑の葉
鮮やかに踊る

ほんとは そんなもの
欲しくは ないのよ
わたしが欲しいのは
あなたから流れ出る血

生首を捧げ持つ
サロメのように
したたる血を
透明な薔薇の
薔薇の根本に
注いでやる

血を吸った根は
花を赤く染める
その薔薇は切られ
そして束ねられ
土曜日の朝あなたに届く
真っ赤な薔薇は愛のしるし


05
RED

緑の中の赤は目立つ
目立つのは嫌なの
だけど あたしは Natural Born Red
生まれついての赤
夜を歩けば月がウィンク
宇宙は自由自在
けれど涙を見せないわけじゃない

RED, RED
きっと誰もが魅せられる
RED, RED
体内を巡りゆく情熱の流れ

あたしの髪が赤でなくても
夕陽が染めてくれる
切りたく なったら
ボブでもショートでも
きれいな脚で大地に立ってる
赤い女神よ
けれど心を見せないわけじゃない

RED, RED
笑顔の裏に孤独がいる
RED, RED
愛しながら見つめている この世界を


06
真理

真理ってのは さりげなく置かれてる
朝陽の差し込む出窓の隅だったり
見上げた月の右上だったり

真理ってのは さりげなく語られる
雑踏のノイズの隙間から
カフェでお茶するレディの口から

真理ってのは さりげなく流れ去る
いつも それに気づかないまに
遥かの向こうに消えていく

おまえは真理を知りたいか?
この世の秘密を知りたいか?
だぶん真理は善悪の地平に無い

真理ってのは さりげなく歌われる
収穫の手を止めないままで
焚火を囲む労働の宵に

真理ってのは さりげなく忘られる
古の聖者が悟っても
その輝きを目にせぬうちに

真理ってのは さりげなく息をする
それ自体が生き物のように
そうして ゆっくり立ち上がる

おまえは真理を知りたいか?
この世の秘密を知りたいか?
だぶん真理は善悪の地平に無い


07
かぐや

おまえは月から来たのよって祖母が言う
竹林で倒れておったと祖父がうなずく
わたしは静かに ほほえむ
もう諦めているの
元の世界に還ることは
わたしの過去は遠い未来にある

引く手あまた幸せ者だと祖母が言う
嫁入りが女の幸せと祖父がうなずく
わたしは静かに ほほえむ
もう諦めているの
元の世界に還ることは
わたしの過去は遠い未来にある

摩天楼と飛び交う車 空は水色
忘れ得ぬ そんな情景 薄れていく
わたしは静かに ほほえむ
もう諦めているの
元の世界に還ることは
わたしの過去は遠い未来にある


08
理想

Baby 寂しがってるね
Maybe 考えすぎさ
Ideal 持つのは いいけど
Reality それも大切

思い込みは捨てて
柔らかな心で
理想は時として
諸刃の剣に
諸刃の剣になる

Baby やっと笑ったね
Maybe もう平気さ
Ideal 追うのは いいけど
Reality ちゃんと受け止めよう

思い込みは捨てて
柔らかな心で
理想は時として
諸刃の剣に
諸刃の剣になる

思い込みは捨てて
柔らかな心で
理想は時として
諸刃の剣に
諸刃の剣になる


09
トレイン

ふと目覚めると列車の座席
窓の外は見知らぬ景色
そうかと わかった この世と あの世の
狭間に いるんだと

心の準備など ないままだった
告げておけば よかった思い
もっと泣いたり笑ったり
なんと愛おしい世界だったことか

もう戻れない
もう会えない
もう さわれない

青空に白い雲 片方だけより美しい
女がいて男がいて でも
組み合わせは三通り
制限があるから自由がある

見回すと誰もいない車輪の音だけ
窓の外は しだいに黄昏
出会ったのなら ただ愛せばいいのさ
愛せるうちに ただ愛せばいい

もう戻れない
もう会えない
もう さわれない


10
MOON MOVE

月は動くんだ
その淡い輝きから目を背けねば
月は何も語らない
だから穏やかに見つめられる

きみは もう眠ってるのかな
せめて夢で会えたら

月は動くんだ
宇宙に静止してる ものなどないのさ
月はただ そこに在る
自分のちっぽけさに救われる

あなた今でも笑ってるのかな
いつも そうだったように

おれたち どこで間違ったのかな
時はもう戻らない

月は動くんだ
宇宙に静止してる ものなどないのさ
月はただ そこに在る
自分のちっぽけさに救われる